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2005年12月25日

これは父の話

60年以上昔
父は少年時代を山口県の山奥で過ごした。
近所に同い年の「タッちゃん」という朝鮮人の友達がいて、いつも一緒に遊んでいた。
タッちゃんの親は、当時の日本政府によって朝鮮半島から日本での炭鉱労働に強制徴用された。
しかし、そこから父の家のそばに逃げて住み着いていたらしい。
地域の人たちは彼らを受け入れ、警察に通報などすることもなく、
普通に共生していたようで、彼らの子供たちは学校にも通っていた。
父はよくタッちゃんのお宅にお邪魔して、朝鮮の家庭料理をご馳走になったりしていたそうだ。

やがて戦争が終わり、タッちゃんの一家は朝鮮半島へ帰っていった。

60年以上経った今になって、
父は「タッちゃんは今頃どうしているかな?」と、
やけに思い出すことが多くなったらしい。

今は誰も住んでいない家の細かな修繕と、
街の介護ホームにいる祖母に会いに、
父はたまに山口へ帰る。
先月も床の修理のため数日ほど行っていた。
そのときもタッちゃんのことを強く思い出していたそうだ。
それは虫の知らせだったのだろうか。

その一週間後、東京の父に介護ホームの祖母から電話があった。

タッちゃんが来た。60年ぶりに。
観光ツアーで下関に来たが、
自由時間に電車を乗り継いで思い出の地を訪ねたとのこと。
少年時代にすごした集落へたどり着いたが、
家も人もすっかり、減っていた。
父の家へ行ったが、人の気配が無い。
父の家の庭先で声を出して泣いた。
小学校へ行くと、モミの木が昔と同じように立っていた。
そこでも思わず泣いた。
色々な人に尋ねて、小林の家のお母さんが街の介護ホームにいることを知った。
ということを、片言の日本語で一生懸命祖母に話したそうだ。

クリスマスの夜に、父から聞いた話でした。

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国の体制や理念のようなもの、は ひとりの人の人生よりも軽い 

と私は思う。

人のいうことを理解しようとせず、自分の信念の主張しかしない首相
「中国の脅威」で不安をあおる次期首相候補。
自分たちで憲法をつくりたい!とがんばる政治家。
かれらの、必死に作り上げようとしているものは
国民のためではなく、基本的には自らの自尊心・達成感・安心感 のためではないか。
それはそれで彼らの人生、尊重されるべきかもしれないが。
そのために、人々の人生や命が利用されることには我慢ならない。

ちかごろ、自分に自信を持ちたい政治家さんたちの必死の努力が実ったのか
日本が右傾化してきているようですが、
そのくだらないナショナリズムの盛り上がりも、
結局はアメリカのエネルギー戦略に利用され、
(中国への牽制という意味で)
後押しされているだけなのでは?

ご立派な理念や血統。そんなものたちとは関係なく、
一つ一つの人生は隣人たちと共に存在していく。と思う。

「愛国心」? 余計なお世話じゃ!貴様らに言われんでも
好きなものは好き!嫌いなものは嫌い!!


と久しぶりにドラムやパーカッションとはあまり関係ないかもしれない話でした。

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コメント (5)

gunji:

こばやしくん、gunjiです。
よい話、かんどーしました。。
そのあとの論調も
まったく同感です。
ちょっとびっくりです。

戦時中の全体主義的しめつけは
我々世代には、想像をこえた
ものだったと思うけど、
こういういい話をきくに
人間すてたもんじゃないと
思えます。

ひとりひとりにできる事として
人と人の関係というものを
築きたいものですね。

こばやし:

guijiさん
コメントありがとうございます。

どこの国でも大体「勇ましい」ことを言う人は、最初は数は少なくても、
声が大きいので、
それが周囲に波紋をよび、
それに反発する隣の国の「勇ましい」人を増やし、それを見たこちらの国の人も「勇ましく」なり・・・

声の大きさに惑わされてはなりませんなあ。

Ma*To:

思いを同じくするところ多しです。ライブ終えたら(笑)ゆっくり語り合いましょうか

こばやし:

あーMaToさん
ブログみられちゃいましたね
お恥ずかしいー
今後ともよろしくお願いしますー

kay:

初めてお邪魔しました。
良い話どうもありがとう。

一つ一つの人生は隣人と共に共存していく。。。

その通りですね。
周りの人に生かされているという事と、
感謝を忘れず日々を過ごしたいと思います。